新劇場版ヱヴァンゲリヲン序の感想 vol.3

 映画「新劇場版ヱヴァンゲリヲン:序」概要や思ったこと感じたことを率直に書いていきたいと思います。第3回は渚カヲルの登場と、その他気になった設定、総評です。以下ネタバレになりますので、まだ映画を見ていない方は読まないように気をつけてください。


その他気づいた細かい点

 使徒は第4使徒からの登場。テレビ版では第3使徒とされていたサキエルが、劇場版では第4使徒になっている。映画見ているときは気づかず、mixiの友人の日記に書かれているのを見て気づく。

 ネルフ司令塔の、横に流れていくお馴染みのシーンも健在。

 葛城3佐が葛城2佐に変更?

 ミサトとリツコがネルフ内のバーで会話。「今の男は自分のことにしか興味ないのよ」「女には受難の時代だわね」(セリフうろ覚え)。そうだったんですか?何だかこのセリフ聞いてると、長らく続いていた女性上位時代は終わりを告げたような錯覚に陥る。映画の中だけの話かもね、とも思った。

 主要キャラクターだけではなく、脇役のキャラクターの声優も10年前と同じで、返り咲いている。

 アイキャッチ方式は残したみたい。今回は「EVANGELION:1.0」と「you are (not) alone」が表示される。

 ゼーレのモノリスは公式サイトにもある新しいデザイン。モノリスの裏側には、他の模様が描かれていた。

 死海文書や裏死海文書ではなく「死海文書外伝」。キール・ローレンツはその姿を現さず、人類補完委員会ではなくゼーレとして始めからモノリスで登場。テレビ版のフランス代表のキーの高い特長ある声の人は、今回の新劇場版には出ていないっぽい。


リリス登場

 序でいきなりリリスが出てきて驚いた。一般の人にも分かりやすくするために、初回で秘密の設定を種明かししたんだろうか。リリスの安置されている場所をミサトがレベルトリプルEと言っていた。こいつはまた派手な名前をつけたもんですな、碇司令。まるで社債や国債の格付けのよう。でもカードをスリットさせる機械には、ちゃんと「ターミナルドグマ」と英語表記されている。ターミナルドグマへと向かうまでの坑道も、まるでホラー映画みたいにおどろおどろしく、かなり綿密に描かれている。旧テレビ版のようにスッキリさせた方がスタイリッシュなような気もするけど、今後の展開に期待。

 扉の開き方も、テレビ版とは違い、かなり複雑に描かれている。電動ドリルの芯のようなものが出てきて、セキュリティの頑強さが伺える。その後、下から舐めるようにリリスが登場する。リリスから伸びている人間の足の群れはちゃんと動いている。旧版では動いてなかったので、小さく感動。旧版では加持リョウジにアダムとされていたリリスがターミナルドグマに安置されている事を知らされるミサトだったけれど、新劇場版ではリリスの存在を既にミサトは知っている。この変更点はかなり大きい。

 ターミナルドグマ内のリリスの仮面は、ゼーレのマークではなく、サキエルの顔部分と同じ様なデザイン。


渚カヲルのセリフ

 最後に渚カヲル登場。棺桶のようなバスタブのような物が列を成して並んでいる中の1つから、起きあがる。どうやら月面らしい。一番最後のカヲルの台詞が良かった。第24話を彷彿とさせた。よくぞこのセリフを言ってくれたという感じ。


エンドロールは虹。予告編も健在

 最後のスタッフロールは、それぞれのスタッフ名に横直線の虹模様が入る。映画本編でも虹が幾つか出てきたが、「交響詩曲エウレカセヴン」で斬新な虹の演出をしたスタッフが、新劇場版ヱヴァのスタッフとして参加しているとのこと。新劇場版ヱヴァでも虹が随所に出てくるのはその為。

 予告編も旧テレビ版と同じスタイルで、ミサトさん(声:三石琴乃)がナレーション。あのお馴染みの予告音楽も流れる。

 2時間あっという間でした。序はテレビ版のリメイク色が強いので、旧テレビ版のイメージで観てしまうところがあり、冒頭の新BGMがどうも受け付けなかったです。リメイクと言っても、テレビ版の部分は結構カットされているので、新劇場版ヱヴァ観たらもう旧テレビ版エヴァ見返すことはないかなぁと思ってたけど、旧テレビ版での見事な演出技法が、新劇場版の構成の都合で排除されていたりするので、今後もどちらとも長く楽しめそうです。


総評

 間違い探しのように鑑賞してしまいましたが、次回作の破では、いよいよアスカ登場、参号機の悲劇も描かれそうです。あと、新キャラクターの眼鏡っ子も出てきます。この眼鏡ッ子は貞本版エヴァの第9巻「STAGE.60」81pに出てくる、アスカの継母の娘という説もインターネットで流れています。月から舞い降りるエヴァ6号機は、目の部分が三日月っぽい形でした。あれ、エヴァ5号機は?加持も登場します。予告編にはアスカのカットあり、ネルフのアメリカ第2支部消滅の映像あり、加持のカットあり、3号機あり、新キャラの眼鏡ッ子あり。

 映画館で観たせいか、暗いシーンはホント暗く見えるし、ラミエルが倒されて血がネルフ本部に降りかかるシーンは、スプラッター映画観てるみたいで、なんだか気分がすーっと暗くなる。あと、やっぱり公開から2週間以上経って観に行ったせいか、フィルムの端の方に黒くて丸い跡が出たりしていた。DVDで見返してみたいけど、やっぱり前回みたいに所々修正されたりするんだろうか。バラで早めに出すのか、ボックスで修正加えて出すのかも気になるところ。比較的小さな映画館だったので、今度観に行くときは大きな映画館に行こうかなぁ。(2007.09.19.23:28)

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Shiro SAGISU Music from EVANGELION:1.0 YOU ARE(NOT)ALONE
新劇場版ヱヴァンゲリヲンは公開初日に立ち見客が出るほどの観客数を動員し、10年以上経っても衰えない人気を見せつけた。パンフレットやグッズなどは公開初日で完売になった劇場もあるようだ。

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