構成はテレビ版９冊＋劇場版３冊。このフィルムブックは、テレビ版のセル画をストーリー順に収録した構成となっているが、あくまでフィルムブックであり、コミックというキーワードは本書の表紙には使用されていない。「ふしぎの海のナディア」がコマ割りに吹き出しを施したフィルムコミックの形態だったのに対して、エヴァはセル画像とその外側に配置されたセリフ・解説からなり、アニメ雑誌の特集記事のようなダイジェスト版の赴き。
管理人がヤフオクで落札したフィルムブック。ありがたいことに当時の帯付き
その代わり脚注のCHECK POINTが大変充実しており、セル画像と併せてココを読めば、今まで気づかなかったエヴァの裏設定を知ることが出来る。テレビ版のミサトの各話次回予告もテキストの形でキッチリと収録されている。また、巻末には設定資料集もある。
劇場版のみ辛うじて解説を外したコミック形式を取っているが、吹き出しはなく、セリフがセル画像の外に効果的に配置されているだけ。この形式は詩画集を見ているようで、なかなか画期的である。余計な吹き出しがセル画像を邪魔しないので、テレビや劇場と同じように絵をじっくりと楽しめる。
その後、コンプリート版のコミックセットや、再版のRimix版が出版されたが、現在はすべて絶版となっているので、手に入れるには、amazonのマーケットプレイスで探すか、ヤフオク等のオークションサイトで検索する他、入手手段はない。amazonだと一冊ずつの購入で、送料がその度に３４０円かかるので、ヤフオクでまとめ売りしている出品者から落札するのが現実的。
エヴァのフィルムブックは一冊が６０ページ余りとかなり薄いが、エヴァのことを隅々まで知るための資料としては打って付け。特に脚注欄に読み応えがある。発行から１０年経った今では、全て絶版状態となっている。０７年新劇場版ヱヴァのフィルムブックも発売されるのだろうか。
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