第参話 鳴らない、電話

準レギュラー、鈴原トウジ・相田ケンスケ・洞木ヒカリの登場

 転校生シンジと、トウジの確執が描かれる第参話です。トウジはあくまで紳士然としていて、関西人特有の滑稽さも持ち合わせています。 アニメのお約束というか、絶対出てきますよね、ガキ大将とお付きの子が。でもエヴァの鈴原トウジと相田ケンスケの関係はどちらかというと対等で、ああやっぱり今までのアニメとは違うんだなーという感じでした。

 僕だって好きで乗ってるワケじゃないのに、と弱音を吐いたことに苛立ってもう一発殴るトウジがまた迫真の演技で、この人あとからだんだん砕けてきますが、この回はかなり怖いですね。それにしても見ていて我が事のようにハラハラドキドキしてしまう痛々しいシーンだなぁ。

 この回のシンジ君の涙を流しながら使徒に立ち向かっていく絶叫シーンも真に迫っていてイイですね。久しぶりに見返してみて、これだけ真に迫ってるとは思っても見なかったので、ちょっと驚きました。イカの形をした使徒の触手に機体を貫かれてるから、その痛みのせいもあるのかなぁ。全然関係ないけどシンジ君の痛みを分かち合おうと、親知らず抜いたときの注射の痛みと重ね合わせてみたりもしました。

 最後にはシンジのことを心配するトウジが、電話を掛けようとしたけれど、途中で躊躇ってしまい結局教室に戻ってしまう、あのタメと最後の雨の余韻のシーンも秀逸です。巧いなぁ。アニメでこんな風なシーンってあったかなぁ。

 あと、メカマニアの相田ケンスケは、誰がなんと言おうとジャン少年です。まさかこんな形で再登場してくるとは。トウジだけ1人ジャージなんですが、あのジャージの柄見る度に、「あ〜参号機だ参号機だ〜」。レイやアスカが着てた第三新東京市第壱中学校の制服はエヴァストアで売ってるけど、トウジのジャージって売り出されないんですかね(笑)

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NEON GENESIS EVANGELION vol.01
出演:緒方恵美、三石琴乃、林原めぐみ、宮村優子
監督:庵野秀明
形式:Color, Dolby
言語:日本語
リージョンコード:リージョン2
販売元:キングレコード
発売日:2003/7/24
時間:100 分

男らしく腕を組むジャージ姿の鈴原トウジ

鈴原トウジ、相田ケンスケの名前は、村上龍の小説「愛と幻想のファシズム」の主人公から取られている。また、学級委員長の洞木ヒカリは、同小説の洞木紘一から。「エヴァ」のコンセプトは「愛と幻想」とは全くの正反対で似ても似つかないが、少なくともトウジの男らしさは、原作のテイストを僅かながらに残している。

愛と幻想のファシズム 村上龍

また、本編ではセカンドインパクトが地球に与えた影響についても、老教師の口から講釈されている。シナリオ段階では経済恐慌や内戦などにも言及されていたが、本編ではカットされた。この老教師の語り口に触れると、ふしぎの海のナディアの世界大戦の予感を孕んだプロローグもついつい連想してしまう。

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『エヴァとの思い出』

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